2003年総集編
3月フロントグリルを再メッキに出す!
S8購入以来、ずっと気になっていたのが、フロントグリル裏のさびさびである。表側はそれほどひどくは無かったので、当初は放って置いたのだが、半年以上過ぎてみると、やはりこのまま放置するとグリル自体が腐ってしまいそうである。
ならば、そうなる前に対策しておこうと思い、再メッキに出すことにした。
しかし、そこで問題となるのは、その期間グリルなしでは走れないと言うことである。私はS8しか車を所有していない。つまり、サブはいないのである。
ネットのオークションで中古のグリルを発見し、落札した。一度曲がったものを再生したらしく、メッキは生きているが形の崩れは直せない。仕方ないが、もとのグリルが帰ってくるまでの辛抱である。とりあえずそれをとりつけ、外したグリルはオールドタイマー誌で見た東京の「SAIメッキ工房」に送ることにした。
見積もりでは3万円で修正と再メッキができるらしい。納期は1〜2ヶ月。ちょっと長い気もするが、かなり混んでいるとも考えられるので、しばし待つとしよう。
メッキが終わったグリルが帰ってくる日を夢見て、その後新品のウィンカーレンズも購入した。これで、2ヵ月後のわがS800の面構えはかなり改善されるはずである。
4月ワイパーアームを取り替えてみる!
S800を見たときに一番不安になるのは、「雨の日は大丈夫なのか?」ということである。
(現に、私の愛車ははじめのうち雨漏りしていた。)
その不安に拍車をかけるのは、ワイパーの小ささであろう。とにかく小さい。
最近の車より窓ガラスが小さいので当然なのだが、あまりのかわいらしさに「雨の日は乗らないで置こう」と思うのも無理はない。
しかし、私の場合は雨の日も通勤に使う、という条件で購入した身。そんなやわな事では困るのである。
先日の雨の日、いつも通りに走行していたら、右のワイパーの動きがおかしくなった。「おや?」と思ったのもつかの間、突然右と左のワイパーの動きが互い違いになり、最後には右ワイパーがガラスからはみだしたところで止まってしまった。原因は、付け根にあるボルトの緩み。すぐに締め直して事なきを得たが、ワイパーへの不安は、モーターの動きも含めてきりが無い…。
そこで、まずは思い切ってアームの交換に打って出た。
取り付けた次の日、雨が降った。ワイパーはというと、今までバネが弱っていたせいもあるが、以前よりも力強く雨をふき取っている。ちょっとガラスに引っかかりがあるようで、途中から例の「鳴き」が始まった。でも、これもしばらく使えば減るような気がする。
S初心者の私にとっては、まずは部品を手に入れて、現物で付くか付かないかを確かめるしかないので、部品購入の時にはドキドキハラハラである。
しかし、上手くいったときのうれしさを糧に、失敗を恐れず挑戦するしかないのである…。(大げさ??)
5月ハンドルを取り替える!
S800後期の純正ステアリングは、例の「プラスティック」製のハンドルである。
経年変化によってシュリンク(縮み)が生じ、アルミのステーとの結合部分から亀裂が入りやすい。
私のハンドルも例外ではなく、左右のステーのところに上下方向に2〜3cmの亀裂が入っていた。別にこれとて使用に支障はないが、もし他のハンドルが手に入れば…と考えていた。
そんな折、S600〜800前期モデル用のウッドハンドルが売りに出されていたのを見つけ、購入してみた。多分、取り付け部の大きさなどは共通しているはずだから、私の車にもつくはずである。
重さはウッドの方が断然軽い。手触りはプラスティックがつるつるであるのに対し、ウッドは表面の塗装(前の持ち主がやり直したらしい)がざらざらしている感じだ。
裏から見ると、取り付けボスの部分の形状はかなり違う。プラスティックの方がすっきりしている。
見た目を少し良くするために、アルミクリーナーで鋳造部分を磨いたら、やや光を放つようになった。
工具屋でトルクレンチと安いプーラーを買い、早速交換にチャレンジしてみた。まずは、古いハンドルをプーラーで引き抜く。意外と簡単に「ガコッ」という音と共に抜くことができる。続いて、新しい?(本当は元のより古い)ハンドルを取り付けてみる。するとここで問題が発生した。元のハンドルのボスにある溝では、上部の中心に凸があるのだが、ウッドハンドルではその部分が凹になっているのである。要するに、これを取り付けると、溝がひとつ分ずれて取り付けられてしまうのである。案の定、取り付けたハンドルはやや左に傾いた状態でセンターになってしまった。後でホイールアライメントでもとれば戻せるかもしれないが、今はそんな時間も金も無い。とりあえずこのままでも運転できるので我慢することにする。
5月その2 合鍵を作る!!
私のSには偶然、いわゆる「赤キー」がついてきた。ショップの方は「お宝キー」だとおっしゃっていた。
たぶん、もとのオーナーがこのカギを使うのを惜しく思い、本物を使わずにスペアで済ましていたのであろう、オリジナルのキーは溝もほとんど減っておらず、傷も少ない状態だった。
私もそんな思い入れのあるカギを毎日使うわけにはいかないので、愛想のないスペアキーを使用していた。
先日、思い切って「ブランク・キー」なるものを購入した。削って仕上げるもので、誰かが複製として再生産したのであろう。見た目はよく似ている。本物は赤い七宝がかなり端まで乗っているし、HONDAの文字はオリジナルの方がやや細い。
「カギのことなら何でも相談」という店が近所にあったので、本当に相談してみたが、甲高い声の店員が言うことにゃ「当店で購入したカギではないので、削って使えなかった時の保障が出来ないし、その新品のカギの保障も出来ない。」と。そりゃそうだろうが、「看板に偽りあり」、だ。相談するだけなら、犬にでもするさ。あの店には二度と行かない。
仕方なく、古い老舗風の鍵屋に行き、「他で断られた」経緯を話すと、快く削ってくれた。(値段は倍ぐらいしたが。)使用にも全く問題なし。
こうして、S君は「赤キー」で目覚める毎日を送れることに相成りました!!
6月スタビライザーのブッシュを交換してみる
以前から、スタビライザーのブッシュが劣化し、抜けていたので、なんとかしたいと思っていた。そこで、東京のガレージ75という店で売っているスタビ・ブッシュ(再生産物?)を入手し、早速交換してみることにした。
まずは、スタビのホルダーを外し、次にラジアス・アームのホルダーカバーを外す。するとスタビが外れてくるわけだ。なるほど。簡単に取れた。しかし、このときはこの後の苦労など予想だにしていなかった…。
なるほどひどい状態だ。左から2番目などは、既に切れている。これではブッシュの意味はなさないだろう。
とりあえず、新しいブッシュをスタビにはめて、ホルダーを元通りに…って?おい、はまんねーじゃねーか!
劣化したブッシュを長期間使用したためか、それともブッシュが新しすぎるのか、人力では元の位置に収まってくれないのである。
とりあえず何回か必死に押し込もうとしてみるが、どうにもならない。やむを得ず、中央の2個のゴムを1ミリ削り取り、すこしはまり易く加工してから再挑戦した。格闘すること10分、何とかボディー側左右のホルダーを締めた。
次は、サス側のホルダーを…。と思ったら、今度はこっちの位置が全然あわない。車体をジャッキアップすればあうかも、と思いやってみると、ホルダーの爪はなんとか納まってくれた。しかし今度は、ボルトとネジ穴の位置があわない。
仕方なく、最初にはめたボディー側のホルダーを緩め、サス側のホルダーを直接ジャッキで押し上げたら、やっとボルトが穴に届いた!いそいで締め付け、反対側も同じように…。こうして、左右のサス側の固定も何とか上手くいった。ああ、一時はどうなるかと思った…。
部品を外したついでに、サビが出ていた部分にPOR15をぬってサビ止めした。
さて交換した「効果は?」というとコーナーでのロールの雰囲気が変わりました!
いままでの「よろよろ」する感じがずいぶん「しっかりした」感じになりました。あんな鉄の棒一本でも、ずいぶん効果があるものなのですね。しかもゴムのブッシュを換えただけなのだ!
スタビの意味を実感しました。
6月フロントグリルを交換する!!
4月に「SAIメッキ工房」に再メッキに出したフロントグリルが、予定の納期通り2ヶ月で帰ってきた!!
見積もりでは3万円ということだったが、2万6千円で仕上がった。出来映えも満足行くものだし、良心的だ。これで、再生産品の「隙間開き開きグリル」とやっとおさらばできる!さっそく取り付けにかかった。
まず、グリルを外す。上下左右を5ミリネジ4本で留めてあるだけなので、ドライバー1本だけですぐに取れる。
次に、ウインカーの配線を外し、引っ張って抜き取る。するとグリルは完全にボディーから分離され、扱いやすくなるのである。
今回は、先月に入手しておいたウインカーレンズも交換するつもりだったので、ウインカー部分も分解し、清掃した。
グリルの縁には、購入した時から「ふちゴム」が付けられていた。よくインターネットのオークションなどで目にする部品だが、オリジナルではないのだそうだ。優しいオーナーが、ボディーに傷をつけないように、特別に取り付けているのだろう。この車の前オーナーも(車に)優しい心の持ち主だったに違いない?
縁ゴムを取り付け、ウインカーレンズをネジ2本で取り付け、ウィンカー本体を10ミリのボルトでグリル裏から固定すれば、もう完成である。なんとシンプルな構造なのであろう。
今までのサビサビネジを捨て、この日のために用意したグッズその2、ステンレス製ネジを使い、グリルを元に戻す。 再生産品では全くあわなかったエッジとボディーとのラインも、うそのようにぴったり一致した。昨日までは、隙間が開きすぎて縁ゴムが外れ、ブラブラしている部分もあった位なのである。それが今日はがっちり固定されている。うれしきこと限りなし、である。
今回わかったことは、再生産品のグリルに手を出すのはやや危険が伴う、という点だ。オリジナルのグリルの左右のエッジには、半円形に切り欠きが存在している。それがない再生産品は、形も反りもやや違うし、中央のHマークの形状もダルな印象である。やはり元の部品を大切に使っていこうと思った。
7月オーナメント等を交換する!!
オークションで、S800のフェンダーオーナメントを落札した。
左右のセットで1万円程。高い。もうどうにでもなれって感じである。
以前についていた物は、白や黒の色がすっかり落ち、しかもなぜか赤く塗装されていた(ボディーカラーに合わせたのか?)ので、自分で「タミヤカラー(!)」で塗った。しかし筆塗りなのでかなり色むらがあった。
しかし、今回のはデッドストック物だ、なにせ天下御免の赤い袋に入っている。
手に持つと、まず重量が違う!そんなことあるのか?と聞かれても困るが、素材の厚さが違うようである。元の方が薄くて軽い。入手した方が厚くて重いのである。
まず、フェンダー裏に手を入れ、オーナメントを留めている金具を引っこ抜く。通称スピードナット?と言われているやつか。これが結構厄介だった。固着して抜けない箇所が一つあったのである。格闘すること10分、左右のエンブレムを外した。
はめる方は楽勝である。形も崩れていないので、すっと入った。めでたしめでたし。
時々S君の後ろに停まった車の人が「なんだろうこの車は?」的な目で見ていることがある。後ろから見るとHONDAの文字しかないから、車名は知っている人にしか分からない。
余談だが、このエンブレムの後方10センチのあたりに塗装の亀裂を発見した。しかも、エンブレムを外す時に塗装を少しはがしてしまい、アンダーコート剤が見えてしまったところもある。タッチアップするが、同じ塗色は無く、色むらになるのが悔しい。
あと数年経ったら、板金・塗装の必要が生じるだろうな。今から貯金しないと、大変なことになりそうです。ああ、くわばらくわばら…。
ホンダにお勤め!のO氏から譲って頂いた「右ライト・アッセンブリー」を取り付ける。
元の右ライトの釜は非常に状態が悪かった。(さびて変形・調整ねじはねじ山がなめてしまっている・ポジションランプは割れているうえ、留めネジが抜けない…)
元の釜を外し、新しい釜を取り付ける。なんとか上手くいきそうだ。配線もして点灯もチェックした。残すはカバーをつけるだけ…と言うところで問題発生!ポジションランプのネジが1本足らないのである。新しく入手したものについてきた1本のみ。そうだ、前に付いていたものがあるじゃん、と見てみると…。なんと!ネジ穴を広げて無理やり裏からナットでつけているではないか!この方法では折角の美品が台無しである…。
意地でもネジを探してやる!と意気込んでネジ専門店で調べると、M3×50の旧JISネジはもう作られていないのだそうだ。特注すると1本数千円になると言われた。んなもん払っちゃいられねえ。こうなったら自作するのみ!と、ダイスを購入した。
新JISネジのM3×50を購入し、(ネジピッチ0.5mm)万力に固定し、旧JISのダイスで(ネジピッチ0.6mm)ねじ山を切りなおした。「無理かも…」とも思ったが、一応完成し、取り付けてみたら、なかなかどうしてちゃんと付くではないか!やったー!!(ついでに残り3本も作ってステンレス自作ネジに換えました!)
かなり無理のある方法だったが、一応ポジションランプは再生できました。やはり人間チャレンジ精神が必要だ。
7月ステアリングラックブーツを交換する!!
懸案であったステアリング・ラック・ブーツの交換に打って出た。
簡単とはいえ、サスの一部に手をつけてしまうので、今まで躊躇してきたが、
@雨が降ると、中に水が浸入しそうでコワイ…。
Aたとえおかしくなっても、バイク通勤できる季節である。
というわけで、チャレンジすることにした。
まず、車をジャッキアップし、左のタイロッドエンドにあるロック・ナット(21mm)を緩める。こっちは簡単にゆるんだ。その後、タイロッドエンドを「ひとーつ、ふたーつ…」と、「番町皿屋敷」よろしく数えながら回していく。33回目に外れた。
その後は簡単。ボールジョイントをグリスアップして、新しいブーツをはめ、(奧のケース側に手が入りにくいので意外とはめにくい。)元に戻すだけである。
さて、今度は右を…と思ったら、右のラックエンドのねじ山部分(14mmのスパナーで押さえられるべき所)がなめており、ロックナットを緩めることが出来ないのである!
考えた挙句、ミニ万力くん(中国製)に登場してもらい、タイロッドエンドを固定しながらロックナットを「えいやっ」と緩めた。ああよかった、壊れなくて…。
その後は左と同じ作業である。こちらも33回で外れた。さすがに部品の精度がいいなあ。
元にはなかったが、固定用の黒いバンドが付いて来たので、それを使って固定した。
ついでに、ギア・オイルを交換した。(ボーナス後なのでWAKO'S。)
エンジンオイルと同じドレン・ボルトであるので、すぐに抜くことが出来る。ねずみ色の臭い油がちょろちょろ出始める。ううん、勢いがないなあ、と、上のキャップを緩めた瞬間、「どぶゃやーーー!」とすごい勢いでオイルが噴出した。しかも、用意しておいた「油吸い取り箱」(仮名)から外れて駐車場にそそうをしてしまった…。ご近所の皆様、ごめんなさい。以後気をつけます…。
8月S君、久しぶりに里帰りする!!
S君を購入してからはや1年が過ぎた。思えば、大きなトラブルは自分のミスのセルモーター焼けの1回のみ。とても立派な1年間だったといってよいだろう。
この間に、S君の走行距離は約1万キロに達した。日本広し、といえども、これだけの距離を毎日S800に乗っている馬鹿者はそうはいないだろう。ほとんどのSは、大切な宝物として、ガレージの中に鎮座ましましているのである。野ざらし駐車、しかも日常の足として活躍したこの1年間、S君よ、良く働いてくれた。その感謝の意味も込めて、君を里帰りさせてやろうではないか、そして、一般の車で行われる、「法定12ヶ月点検」を受けさせてやろうではないか。これが今回の「里帰り」の目的である。
私は8月のある日、早朝4時に出発した。めざすは静岡県。予定時間は片道6時間である…。
埼玉と神奈川で大きな渋滞に遭い、水温計とにらめっこしながら、予定より大分遅れてガレージに着いた。(有名なショップ、ガレージ・クーペである。)
さっそく、S君の点検治療が始まった。主な項目は以下の通り…
@フロント左のハブ・ベアリング調整→ガタを無くす。
Aフロント・リアのブレーキのチェック・清掃→異常なし・シューの厚さも十分。
Bサスの増し締め・グリスアップ→WAKO’Sの赤いグリス使用。粘りがいいかも!
Cデフオイルの交換と添加剤入れ→120相当の粘りが必要。私が入れたのはやわすぎた。心配なので交換した。ついでに添加剤も入れてこれで万全!!
Dエンジン点火時期調整→やや早めになっているらしいが、調子はいいのでOK。
Eブレーキ・クラッチ両オイル交換→ブレーキの効きが復活!
ショップの方はテキパキと仕事をこなしていく。すばらしい仕事振りである。実は写真をとろうとカメラを持っていったのだが、作業を見つめているうちに忘れてしまった…。
ついでに、前回自分でいじってしまったトー・イン調整もお願いした。調べてみると、異常にきついトー・インになっているらしい。イギリス製のおもしろい台に前輪を載せて、トー・インを規定値に戻した。ハンドリングの向上はこの後、帰り道に体験した。
以上のような作業を3時間弱で終えた。料金はしめて15000円!!安い!!今時の車だって1年点検はもっと高いだろう。なんて良心的な店なんだろう!!!
(ショップまでの交通料金と運転の労力を支払ってもあまりある。)
近所の店でも出来ない作業ではないだろうが、やはりSに詳しい人に見てもらうことの方に意味を感じる。だから、往復の運転など辛くもないのである。
この行き帰りのSの燃費を計算してみると、1リッターあたり14km。なかなかの出来である。「環境に厳しい車」に乗っている上で、この燃費の良さはせめてもの心の支えである…。
8月其の2恐怖の決算報告(1年目)!!
ウッドハンドル | 70,000 |
ワイパー2本 | 10,500 |
ウォッシャーノズル2個 | 15,000 |
スピードメーターケーブル | 5,250 |
カタログ | 5,000 |
模型S800 | 6,050 |
ナンバープレートステー | 2,500 |
エアフィルター | 12,500 |
チョークワイヤー2 | 15,000 |
本ビンテージカー | 2,900 |
チョークワイヤー1 | 10,000 |
フロントグリル | 30,000 |
フェンダーオーナメント | 16,000 |
スモールレンズ | 10,500 |
ヘッドライトASSY | 10,710 |
ブレーキフットゴム2個 | 4,300 |
ヘッドライトリムパッキン | 5,500 |
ワイパーアーム2本 | 9,000 |
ブランクキー | 8,000 |
ボンネットゴム | 1,980 |
ブレーキストップSW | 1,400 |
デスビゴムカバー | 14,000 |
ガソリンキャップパッキン | 800 |
アームレスト | 30,000 |
本カーマガジン | 1,500 |
フロアーグロメット | 9,000 |
バンパーステー | 4,100 |
ライトフィッティング | 2,000 |
ウィンカーレンズ | 10,000 |
ホイール5個キャップ5枚 | 32,000 |
旧JISネジ | 3,000 |
本S360〜S800M | 1,400 |
本別冊CG | 1,380 |
マニュアル | 10,000 |
合計 | 371270 |
S君を購入して1年。これまでにどれだけの経費が支出されたのだろうか。もちろん、旧車の宿命として、一般的な車よりも少ないということはあるまい。どれくらい多かったかが問題なのである。もちろん、反省を生かして今後の自分の行動を見直すという意味でも、計算してみる価値はあろう。
まず、左の表はわたしがこの1年で購入したS君の部品その他である。なんたることか、ゆうに37万を超えている。こんな表を妻に見られたら、即刻S君はスクラップに出されてしまうことだろう。ちょぼちょぼ買うつもりでいたのだが、オークションなどでついつい競り合って高くなってしまったものもあるし、今後は物欲にもう少しブレーキをかけねばなるまい。しかし、考えてみれば、これらは「プチ・レストア」としてすべて車に取り付けるなどして実用に供したわけで、(例外:チョークワイヤーはCマークのものを見つけたので、1のほうはオークションで売却)単なる「無駄遣い」と責められないのも事実であり、心の広い妻はきっと許してくれるだろう。(言い訳)
これ以外の支出としては、
@オイルの交換3回(1回につき約1万円とする)
Aスターターモーター焼け事件(約10万円)
Bシリコンコード購入(1万5千円)
C12ヶ月点検(1万5千円)
D工具類購入(2〜3万円分)
E油脂類(1〜2万円分)
などなどが別途かかっているはず。
すると、37万円+20万円=約57万円!!
となる。おいおい、まじかよ…。
こんなに使う気は無かったのだが、あれよあれよと言う間にドンドン国家予算は膨らみつづけてしまったのである。この勢いでは車の維持どころか、我が家の家計の維持さえままならない状況に陥りかねない。
2年目は気を引き締め、がま口のひもを固く締めて行こうと心に誓ったのであった…。
反省点:S君をいじっているうちに、ついつい気になる部品を交換したり、ストックしたりしていたら、この体たらくである。これでは収入も追いつかないわけで、今後はもっと「庶民的な維持費」でやっていけるよう、しっかり考え、工夫して行かねばならないと思いました、はい…。
それにしてもびっくりするような決算報告でした。想像を絶してるよ、まったく。
8月其の3リフレッシュ?!
夏休み。今年の夏は異常に涼しかった。クーラーのないS君にとって(いや、運転している私にとって)農家の方には申し訳ないが、「天の恵み」となったのである。
ひどい時など、寒いので窓も閉めて走ったくらいである。こんな気象がいつまでも続くと地球は危ない!という気になる。
「大丈夫だよ、太陽君。私は暑いのを覚悟の上でSに乗っているのだから。さあ、遠慮なく出ておくれ!」などと思っていたら、昨日から急に夏日に…。
「だ、大丈夫だよ、太陽君…。毎日水筒もって運転してるから…。」
クラッチのレリーズアームブーツであるが、見事にボロボロであった。最後に交換されたのは一体何年前なのであろう。以前交換したラックブーツやスタビブッシュ同様、ゴムの部品は劣化が激しい。これとて使えなくはないが、水たまりにどうしても入らねばならない時など、頭のすみで「クラッチケースの中に水が…」などと考えている自分が嫌である。
いくつかの店に聞いてみたがどこも品切れらしい。個人的にストックされている方から思い切って入手した。この部品と似たものに、「後輪サイドブレーキワイヤー接続部のブーツ」もある。はやくどこかのショップがまとめて生産してくれることを望まずにはいられない…。ていうか、「この部品はここで買え!データベース」みたいなのを作って欲しい…。って、自分で作ればいいのか。
ついでといってはなんだが、プラグカバーも取り替えてみた。
ついてきたカバーの裏のパッキンは本来コルクで出来ているらしいが、そんなものはとっくに亡くなっており、代わりにゴムがつけられている。また、うえから耐熱ペイントか何かで塗装されていたが、熱ではげてきており、下から意外ときれいな下地が見えている。
表側はこれまた耐熱シルバーに塗装されているが、こっちはそんなに見た目も悪くはない。がもともとがメッキ系の部品だけに、ペイント仕上げは何となく…さびしい。
ということで、取り替えてみました。
熱ですぐにさびてしまうかもしれないが、しばらくはエンジンルームのよい眺めを楽しめそうである。
頑張れ!ブーツ君!!君は私よりもさらに過酷な環境のなかで、毎日何百回も押されたり引っ張られたりしなければならないのだ。たのむから次の部品の調達ができるまで、しっかりと働いてくれたまえ…。
この前雨の後、メーターのガラス裏に水滴がついてしまったので、電流計と水温計をバラしてガラス裏を拭いた。かなりクリアーに見えるようにはなったが、変形していた水温計ケースを組み立てる時、文字盤が引っかかり、少し曲がってしまった。悔しい。それに、タコメーターに至っては、どのように分解すればいいのかも皆目見当がつかない。かなり無理しなければならないのだろうか。良く本に出てくる「日本計器サービス」という店、ちょっと最近興味があるなあ。がんばって貯金しよう。
8月其の4お仲間に助けられ…
これは何かというと、リアバンパー上にある輸出用ライセンスランプレンズである。
右のものがオリジナル…なのだが、粉々に砕けている。実は数ヶ月前、亀裂が入り、見る見るうちにこのような変わり果てた姿に。
仕方ないので、「瞬間接着剤」でくっつけ、ごまかしていた。
しかし!この度、愛知のA氏から購入、めでたく交換されることとなった。素材こそ違うが、十分行ける。パッキンも大きくて、雨水の浸入が防げそうである。。こんなある意味「マイナー」な部品でも、無いと非常に困る。こんな時A氏のような人がいると本当に助かる。
A氏はS800C乗り。わたしと年齢もかなり近く、しかもあの有名な「工房名岐」のある愛知に住んでおられることもあり、今後色々教えていただきたい。
前回の更新の時に「メーター修理」の話を書いたら、すぐに東京のE氏が「モビーディック」についてのメールをくれた。E氏はわたしと同じ「ガレージクーペ」で購入したS800C乗り。すごく手を入れておられるので、感服している。HPアドレスは
http://www.din.or.jp/~e-f/garage.htmlぜひ見られたし!!
そうそう、忘れてはならないのが以前ブレーキペダルでお世話になったスズカのO氏。H社にお勤めのプロフェッショナルな方。最近、このように多くの方から助けられるようになった。
わたしのようなものでも、同じSを愛するものとしてお仲間に加えてもらえたようで、うれしくなる。
みなさん、勝手に写真使ってゴメンナサイ!(不都合あれば削除します!)
でも、なにはともあれ今後ともよろしくお願いいたしまっす!
9月タイヤがパンクです…。
朝、いつものように出勤しようと、S君のエンジンをかけ、アイドリングしていたら、右後輪に何か銀色に光る物がはまっていた。近づいてみると、ボルトらしき物がタイヤの溝から頭を出している。ああ、嫌な予感…。
頭の削れ具合からして、かなり長い期間、タイヤに刺さっていたものらしい。どうしようか。このまま走れば最寄のスタンドぐらいまでならいける。しかし、見つけてしまった以上、放って置くわけにも行かない。その時、ダッシュボードに「瞬間パンク直しスプレー」があることを思い出した。ジャッキを車載していないので、代わりに買ったものだ。有名な○ルツ社のスプレーだ。これがあればOKじゃん。ということで、ボルトを抜きにかかった。
すると!!!「こんなもんが路上に落ちてんのかよ!」と思わず突っ込みたくなるほど長い「ねじくぎ」状のそいつは、完全にタイヤの命を奪うほどの大きな穴を空けていたのであった。空気は一気に「しゅしゅしゅ・・・・」と抜け、タイヤは見事にペッタンコに。
「ふん、まあいい。このスプレーには直径3mmまでOKと書いてある。これぐらい、大丈夫さ。」と、意気揚揚とスプレー缶をセットし、注入し始めた。すると…。「ぜんぜんふくらまねえじゃねえかよ!」とまた突っ込みたくなるほど、何の効果もなく、ただ白い泡がむなしくチューブの中を進んでいき、しまいにはそれも止ってしまった。
ガーン、である。職場に遅刻の連絡をし、スペアタイヤを降ろしにかかった。(ちなみに、どなたかスペアタイヤをキャリア・パンに入れる向きを知っている方、教えてください…)まったく。あんなスプレーもう買わない。車載用ジャッキを買うべし。
職場近くにあるタイヤショップに持ち込み、修理を依頼。タイヤをホイールから外して見ると、ホイールの内側にサビが進行していた。ううん、これもちゃんとしないと、いつかホイールがだめになっちまうなあ。と思っていると、店の主人が「これ、サビ落として塗りなおしましょうか?塗料代だけでいいですよ。」と、申し出てくれた。しかし、その間車がないのは困る。そこで以前、予備に買っておいたホイール5本を直し、新しいタイヤを組んでもらうことにした。(もともと履いていたタイヤはもらい物だし…)
サビ落としと言えども、仕事を持っている身では、なかなか手が付けられないものである。この際、タイヤ屋さんとギブandテイクは悪い事ではあるまい。
サビ落としと塗装が終わり、さらにさびにくくするため窒素を注入してやった。普通の空気は水分を含みやすく、店によってはポンプ内の水抜を怠っているところもあり、さびる原因の一つになると言う。窒素は抜けにくく、水分も含みにくいので一石二鳥であると判断した。
タイヤは元の155SR13から、横浜の「エコ・タイヤ」(何たる矛盾…)155・80R13に替えた。なんだか、乗り心地が若干マイルドになったような。
足元がきれいになった。なんだか、買ったばかりの靴を履いて出かけるときのような、ちょっと照れくさい気分だ。
10月スナップ・ホック君/テールレンズ君入手。
S君のフロアー・マットは、(ご存知の通り?)スナップ・ホック君によって床面に固定されている。
しかし、ペダル類が右寄りにオフセットされているせいか、いつもマットは右へ右へとかかとによって引っ張られる力がかかっていたのではないだろうか。
先日、2つあるホックのうちの左側が外れていることに気づき改めてはめようとしたら、なんとホックごともげているではないか!
よくよくはずして見てみると、このホック自体が、ぜんぜん他のホックと違うものであることに気づいた。
たぶん、前のオーナーが部品をなくし、仕方なく似たようなものを無理やりつけて見たのであろう。これをねじではなくリベット状のもので床のねじ穴に固定していたようであるが、そのリベット自体が折れて取れてしまったらしい。
いつもは気にも留めないフロアマットであるが、いざホックが無くなり、ねじ穴から地面が見えるように(?)なってみると、なんだか車がかわいそうにも思えてくる。そこで、再生産品のスナップ・ホックを入手し、もとのねじ穴に取り付けることにした。
使用しているねじが短いので、内張りなどの固定には長さが足りないかもしれない。しかし、床のスナップホックは直接に床の穴に止めればいいので、これでも長いくらいである。ねじの大きさはもちろん元と同じなのでばっちり。すぐに直った。
(わたしが必要なホックの数はたった一つだったのだが、販売してもらうには「1個」というわけには行かない。まだ残り29個もある。また必要なこともあるだろうから、工具箱に入れてとっておこうと思う。)
これでフロアマットは固定され、見事に問題は解決されたのである。
輸出用の(MkT用)のテールレンズを譲ってもらうことができた。
大きな違いはレンズカットである。国内用は格子状にカットされているのに対し、輸出用はストップランプとウィンカーの部分が渦巻状にカットされているのだ。
品番を見たが、両方ともまったく同じ品番が刻印されていた。どうやって区別してたのだろう?
とりあえず、付けてみることにした。もしかしたら車検で引っかかる?色は同じだから大丈夫なような気もするが・・・。(それにしても最近の車のウィンカーってほとんど透明レンズにオレンジ電球なのですね。一昔前なら整備不良車だ!!!)
取り付けはいたって簡単。テールランプのリムを外し、レンズを固定している4本のねじを外せば簡単に取れる・・・はずだったが、ここでも予想外の展開が・・・。
まず、リムを固定する3×25の旧JISねじが無い。仕方ないので例によって新JISねじをダイスで加工した。右はそれだけですぐに交換修了。問題は更に左へ。こちらはレンズをとめる4本の4ミリねじ(もちろん旧JIS)が無いばかりか、ねじ穴を広げて新JISねじを無理やり使い、裏側からナットで固定するという恐ろしい手段で固定されていたのである。(以前にポジションランプで経験済み・・・とほほ)
仕方ないので、ナットが回らないように押さえながら3本は抜いた。残る1本は友回りして抜けない。かといって、テールランプ本体を外すには、クーペ特有の燃料タンクの位置が災いして手が入らない・・・。格闘すること30分以上。5‐56の力も借りながら、やっとこ最後の一本のねじも外した。
レンズを外してみると、シールラバーが欠品していた。これでは雨水が浸入し放題である。とりあえず、「隙間テープ」をかまして、むなしい抵抗を試みてみる。
思ったより苦戦しながら、やっとレンズの交換を終えた。
左ランプAssyのさびが思った以上に進行していることを今回発見し、さらに1年以上たって初めて、後部左フェンダー内部に鎮座している燃料タンク本体の姿を見ることができた。ガソリンを満タンにすると、決まって車内がガソリンくさくなるのは、奴に何か問題があるからに違いない。でも見た目だけでは判断できなかった。もうしばらく様子を見るか。
夜、ライトを点灯してみたが、明るさが変わったというような明らかな違いはない。
しかし、ブレーキ灯などに「焦点」ができたように感じるのはやはりレンズカットが影響しているのだろう。あまりまぶしいと後方の車に迷惑かもしれないが、もともと車高も低く、ランプも小さいので、追突防止にはこの方がいいかも。
11月タコメーターケーブル君/サイドブレーキブーツ君入手。
さびさびで見苦しかったので、早速取り替えてしまうことにする。
古いものを外してみると、エンジン側のケーブルの端には、オイル漏れ等を防ぐ目的なのか、ゴムのブーツが一枚かませてあった。しかし新品君にはそれがついていない。なんだかもったいない気がしたので、古いほうから取り外し、新しいほうに移植した。
以前にスピードメーター・ケーブルは交換済みである。(こっちは純正だった。)
そのときにも苦労したのだが、今回も、メーター側のねじをとめるためにインパネを外す羽目になった。(ケーブルの角度が急に曲がる部分なので、上手くねじがメーターにはまらないのである・・・もしかしてわたしが不器用ということだけなのか?それとも根本的にケーブルを通す位置を間違えているのか?)インパネをとめるねじ穴の山が一つ馬鹿になっていたので、瞬間接着剤で応急処置して固定した。
とりあえず、つくだけはついた。他の部分が錆びているのに、メーターの取り付け部だけ妙に輝いている。
まあそのうち少しは汚れて落ち着いてくることだろう。
エンジンをかけてみたら、今まで「ふーらふーら」していたタコメーターの針が、ぴたっと安定している!!
やはり、交換は無駄ではなかったことを実感。
エンジンルームを開けたついでに冷却水とオイルを補給した。特に問題は無いようだ。先日、オイル交換をしたときに、添加剤を入れたのだが、(4リッターのオイルと同じくらいの値段だった。高すぎる。でも、見たらつい・・・買ってしまった。)効果が出てきたような気がする。エンジンの吹けが良くなったのである。説明によれば、金属表面の抵抗を減らし、エンジンの寿命を延ばし、燃費を向上させ・・・うんぬんとある。今後どのような反応が出るか、楽しみである。
と、いつもオイルがにじむ部分からまたすこしオイルが出ている。当時のSのエンジンは、マニュアルどおりに組んでも「三漏れ」(オイル・冷却水・圧縮か?)が起きたのだそうだ。ましてわたしの愛機AS800E君はもう36歳。何が漏れてもおかしくは無いのだろう。
しかし、オイルの消費はそれほどひどくない。月に一度、ほんの少し補給する程度で足りている。
(写真左が入手した再生産品のサイドブレーキ・ワイヤー・ブーツである。ゴム保護用の白い粉がついているが、いたって健康。やわらかく十分な柔軟性を持っている!)
これは対策品らしい。確かもとの部品は、蛇腹(じゃばら)のように長く外に伸びていた。(わたしのSにはそいつの残骸だけが取り残されていた。)それが原因となってよく切れたらしい。
この部品が無くて、いつも後輪のドラム内に水泥が浸入しているのである。今回、この部品を入手できたのだが、いまいち取り付け方が理解できない!マニュアルやパーツリストを見ても、はっきりしないのである。
たぶん・・・内側についているクリップ状の金属の枠を、後輪のアンカープレートに差し込み、つめのような4つの突起物を曲げたりして付けるのではないだろうか?
しかしそれには、後輪のアルフィン・ドラムをいったん外し、もしかしたらブレーキ・シューも外す必要が出てくるかもしれない。
時間がかかりそうなので、また次回の楽しみに取っておこう。どなたか、この部品の付け方を知っている方がいましたら、ぜひわたしに教えていただきたい!!お願いします!
12月サイドブレーキブーツ君/シールドビーム交換。
懸案だったサイドブレーキワイヤー付け根のブーツ交換に打って出た。
始め、ブレーキドラムが外れなかったが、(「銅ハンマーでたたく」という基本的なことを知らなかったためである)なんとか外し、ブレーキの内部構造との数ヶ月ぶりの対面となったわけである。
しかしながら、思ったより簡単な構造である。アンカープレートには、さびがあちこち発生している。ブレーキを組み立てる前に、POR15(さび止め)をはけ塗りした。このさびでは、ちゃんとさびを落とさなければだめかもしれないが、とりあえずしばらくの気休めにはなるであろう。
サイドブレーキブーツをはめるには、サイドブレーキワイヤーと、シューにつながっているアームとを分離する必要があった。割りピンを抜いてやればすぐに分離できる。その後、もともとついていたブーツの残骸の撤去を行えばよいのである。
2枚目の写真が、新しく入手した対策品と、もともとついていたブーツの残骸である。
つめの数や、ゴムの形状がかなり変わっているのがお分かりだろうか。
具体的には、本来の部品にはつめが6本。そして前にも書いたとおり、ブーツの形状は蛇腹が長く伸びているような形である。対策品は、つめが4本で、蛇腹はなく、短い形である。(シフトレバーブーツの孫のような形だと思って欲しい。)
これを外し、新しいブーツをアームに通す。穴のサイズが思ったよりきついので、入れるときに切れてしまいそうである。危険なので、一度外し、ブレーキ用のカップグリスを塗ってからもう一度チャレンジした。今度はすんなりと収まったようである。
最後に、アンカープレートに開いた穴と、ブーツ内に仕込まれた金属の骨の形状を上手く合わせ、つめを外側に折って固定すればいいのである。
アームを動かしてみたが、特に不具合はないようである。この後、ブレーキ・シューをはめるのにずいぶんと手間取ってしまった。(シュースプリングが思いのほか強いということに気づかなかったのだ!ペンチで引っ張ってもなかなかシューの穴に引っかかってくれなかった。)
シューがはまったら、アンカープレート下側に位置するアジャスターをやや緩めておき、ブレーキドラムを元通りにはめる。ブレーキドラムにある調整用の穴からマイナスドライバーを使ってアジャスターのねじを回し、ドラムがロックするくらいにしてやる。その状態から2〜3山戻してやれば、調整は完了である。
これで、「のどの奥に引っかかっていた骨が抜けた」ような気分だ。雨の日に、「ああっ!、ブレーキの中に泥水があああ!」などとくだらないことに悩まなくてすむのである。
親切なSのオーナー、K氏から、KOITOのシールドビームを格安で手に入れた。
今まで、私のSには右と左で違うライトがついていたのである。右はKOITO、左がTOSHIBAである。
70年代の復刻版マニュアルを見ると、MタイプにはTOSHIBAのシールドビームがついているのがわかる。もしかしたら、これオリジナル?もしそうだとすれば、これは36年前のライトということになるのか?だいいち、今、東芝は車のヘッドライトなど生産しているのだろうか?聞いてみたいものだ。
とにかく、今ついているライトは暗い。
走っていて、ヘッドライトがついていてもいなくても差がないくらいである。前に車がいると、私の車のライトが反射するので、「ああ、ついてるな。」とわかる程度。後ろに車が来ると、そいつのライトが明るすぎて、前の車に私の車の影が映し出されるくらいである。
譲っていただいたシールドビームを左右に取り付けた。
暗くなってから、ライトを点灯して走ってみたが、明らかに明るくなったのがわかった。
誰かが、旧車のハーネスのことを「コレステロールのたまった血管みたいなもの」と例えているのを聞いたことがある。たぶん、このS、ライトまで行く間のワイヤーハーネスなどは劣化が進んでいるだろうし、それらも取り替えればもっと明るくなるかもしれない。しかし、逆に考えると、今バランスが取れているものを、どれか一つ新品に換えることで、別の場所に負担がかかり、(バッテリーやオルタネーター?)そこが逝かれてしまうのも心配である。
やはりいつかはフル・レストアしてあげたいと思う。
3年目には車検が来る。(あと1年半はあるが・・・)そのときに、どこか一つくらいは改善策をとってあげたい。
今一番の心配は、まだOHしていないギアボックスの鳴りである。先輩方諸兄には、Sのギアボックスのオーバーホールにいったいいくらぐらいの金額がかかるのか、教えていただきたいものだ。(もちろん、程度によって差はあると思うが・・・)私のは、ギアの入りはそんなに悪くないものの、走っている間は「ゴーーーーーー」というギア鳴りの音がし続けている。なんとかあれをもう少しおとなしくさせてあげたいものだ。貯金しなくては・・・。