それに比して、ジョンはどうだろう。
「I'm Only Sleeping」・・・眠い。
「She Said, She Said」・・・死ぬとどうなるか、私は知っている。
「And Your Bird Can Sing」・・・ごろあわせ曲
「Doctor Robert」・・・ヤクを処方する医者。
「Tomorrow Never Knows」・・・チベット仏教「死者の書」のセリフから引用。
・・・壊れ気味である(笑)。
われわれはいまやいろいろな情報を持っているから、この当時のジョンの置かれた状態もわかるが、オンタイムで聴いていたファンは
「こっちの世界に戻ってきて!ジョン!!」といったところではないだろうか。
ポールはポールで独走しており、
「Eleanor Rigby」=物語風歌詞の得意技を発揮。
「Here, There And Everywhere」=純粋な恋愛賛歌。
「Good Day Sunshine」=太陽のさす散歩道。明るい!
「For No One」=悲しみから立ち上がり一歩踏み出す女の姿。
「Got To Get You Into My Life」=なんとかして君を手に入れる!ポジティブシンキング!!
まさに対照的な2人。同じグループとは思えないほどの隔たりである。=それがBeatlesの魅力なのだが、
思えば、この時点で2人の嗜好の差が歴然としてしまったのだと言わざるを得まい。
このアルバムは、実は「解散へのカウントダウン」の始まりだったのかも知れない・・・。