2012年5月「小佐渡周遊ツーリング」の巻

5月5日(土)AM5:00。いつものコンビニに集合。

ちょっと早く目が覚めてしまい、10分前くらいに出たのですが、すでにBMWのすっきん氏は到着していました(笑)。
大人になっても、遊びの時にはわくわくして眠れないモノですね。

予定通りの時刻に出発。高速道路を北上します。
予報で新潟方面が雨だったので、念のために赤城高原でカッパを着用。
すると、とたんに弱雨が降り出しました。それほど強い雨では無いですが、のんびりとしたスピードで安全運転に心がけます。

その後、越後川口で小休止。ここでほとんど雨は上がりましたが、そのままカッパで進行。

新潟港の桟橋近くのセルフ式GSで給油。ここでカッパを脱ぎました。ちょっと道に迷いながらも、佐渡汽船ターミナルに定刻(8:30ごろ)到着。

搭乗手続きと支払いを済ませます。

バイク1台(750以上)と人間一人(2等席)の往復で15,000円程度。
安くはないですが、自動車で行くよりはリーズナブルかな?
すぐ後に2台(隼とBMW)のバイクも加わり、合計バイクは4台のみ。
なんでも、9:30の便で佐渡入りし、夕方の便で帰ってくるのだそうな。
静岡ナンバーだったと思うのですが、すごいパワーで恐れ入ります(笑)。

乗船時間になり、車の後について最後に乗ります。

乗るとすぐに右手の「バイク用スペース(?)」に誘導され、
ここでベルトでハンドル、ペダル類をベルトでテンションかけて固定されます。

階段を上って2等船室へ。けっこう空いていたので、ごろっと横になって出港を待つことができました。
朝飯を食わずにここまで来たので、腹ごしらえの為に大きなおにぎりとメロンパンを購入。
しっかり食ってこの後の行動に備えます。

さあ、出港の時間です。
ちゃんと出発の銅鑼(ドラ)が鳴るんですなあ

北海道に行った時にも体験したし、当たり前なのですが、
なぜだかあの音には「旅情」をかき立てられますですな!

この日は前述の通り、あまり天気がよろしくなかったので、
想像以上にフェリー(おけさ丸君)が揺れますです。
かなり強い、想像以上の揺れでした!

私はそういう状況には慣れているので(※もしかして、「高原学校」のカッター実習の御蔭か??笑)割と平気だったのですが、
すっきん氏はちょっと船酔いの症状。心配です。風にあたるためにちょっと移動。

私は船内探検をした後、ごろっとしているうちに寝てしまいました(爆)。

気が付くと、かなり時間が経過している模様。
窓の外は空が晴れ始め(驚!!)、遠く佐渡の山並みが見えてきました!!

これは雨に遭わずにツーリングできる可能性が出てきましたよ!
期待が膨らみます。

予定の時刻が迫り、舟はいよいよ両津港に入港です。
アナウンスが入り、すっきん氏も戻ってきました。

荷物をもって、またバイクのある車両倉庫へ降りていきます。
さあ、いよいよ初めての「佐渡」に上陸ですよ!!


両津港に接岸しました。いよいよ上陸です。
先に車がフェリーを降り、最後にバイクが出ます。

先ほど一緒に載ったお二人は、港から右折して大佐渡方面に。
クラクションで別れのご挨拶


今回私たちは、時間を考慮して小佐渡方面だけに絞ろうと決意。
※大佐渡方面は天気も心配だったんですよね。
  いずれにしても、佐渡は1日では回り切れません。
まずは、上陸記念に港で写真を一枚。

と、言いながら、すっきん氏の船酔い気分の直りを少し待ちました。
すぐに復活したすっきん氏、

まずは「温泉でひとっ風呂浴びようじゃないか」ということで、
最寄りの温泉「潟上温泉」へ。
「順徳上皇が配流のおりに発見されたと伝えられる佐渡最古の湯」で、
「切り傷・やけどなとに効能がある」
との事、だそうな。

良い感じじゃないですか。
途中、加茂湖のわきを通りながら走っていると、すごく良い景色が見えてきました。
カキの養殖?をしている小屋だと思いますが、
後ろの大佐渡の山々にはまだ雪が残り、
なんだか北欧を思わせるような景色です。
思わずバイクを停めて、記念撮影タイムです(笑)。

ね?きれいな景色でしょ?モデルはさておき…。

走ること数分で温泉に到着。
500円を払って入浴タイムです。
温泉を舞台にした映画「テルマエ・ロマエ」を前日に見たばかりですから、
温泉には
感慨がありますな(爆)。


泉質はしょっぱい「塩味系」。
お肌もつるつるになりそうです。
とても空いていたのでのんびり入浴できました。

上がったところで、
かねて耳驚かしたる
「佐渡牛乳」
の販売機を発見!!

「佐渡の牧場で飼われている牛の乳」
だということで、さっそく飲んでみました。


パックには、このように「トキ」をモチーフにした図柄が印刷されています。飲み終わった後、切り込みを入れたりすると、
ちょっと四角い「トキ」の出来上がりなのです。味の方は、さっぱりした甘みと、濃厚さが同居した、これまたおいしい牛乳でした。

冷たい牛乳で汗が引いたところで、次へ向かいましょう。

次の目的地は、遅い昼飯を取るために、回転ずし「弁慶」さんです。

国道350号線沿いなのですぐ見つかると思いましたが、

途中で道からそれてしまい(笑)ちょっと遠回りになりました。
※事前にほとんど地図とか確認してなかったのですよ。

地元でも人気の店ということで、午後2時近かったのに並んで待ちました。
席に着き、さっそく地元の魚を織り混ぜて選びながら食事。
私的には、「ホッケ」の握りと「あじの握り」が引き分けくらいかな?
ブリの軍艦巻きも美味かったですよ!

腹いっぱい食って、お愛想したら金額は750円(爆)!!激安です。
さすが佐渡。基本、美味いものが安いのですな!!
たいへんおいしゅうございました。また来たいです。


さあ、おなかもいっぱいになったところで、次の目的地に向けて出発しましょう!!
寿司屋のある佐和田方面から南に向かうと、
真野地区に出ます。
あの順徳天皇の火葬された場所「真野御陵」があるところです。
その真野にある妙宣寺には、重文の五重塔があります。
それを見に行くことにしました。

途中ショートカットする道を抜けて、思ったよりも早く到着。

もっと小じんまりしたものを予想していましたが、
想像よりもずっと立派な塔でした。20m以上は有ったかな?

境内にはいろいろな木が植えられていて、なかなか美しい庭園風でしたが、
元々は城だった敷地を寺に寄進したものだとか。
道理で、石垣などの名残があるわけですね。

のんびり境内を散歩した後は、
いよいよ小佐渡を横断し、小木地区に向かいます。

今夜の宿は佐渡の南西の端っ子、
宿根木に取ったのです。

途中、海岸沿いの道のあちこちに棚田を眺めながらの快適な走行です。
まさに佐渡は今田植えのシーズンで
どの田んぼにも水がはられ、きらきらときれいです。

1時間足らずで、
小木漁港にたどり着きました。


ここはたらい舟で有名な場所ですが、それは明日に残しておきましょう。

その先をさらに西に進むと、
昔ながらの景観を残している、宿根木の集落に出ます。

やはりここ小佐渡の最も有名な場所らしく、観光客の車を整理する人がたくさん出ていました。
道沿いの係りの人に駐車場の位置を確認し、海辺の駐車場に到着。

ここでバイクを降りて、
徒歩で「歴史的景観保存地区」を見学することにします。
このバイクの前に見える白っぽい石の柱が「船つなぎ石」です。
昔、ここがまだ港として賑わっていたころ、
この石に綱を縛って舟をつないでいたのだそうな。
これらが何本か海辺の岩の中に林立していました。

集落の入り口に向かうと、
そこには竹で作った壁のような不思議な光景が。

この四角く空いたところから中の集落に入っていきます。
小木を中心に活活動している「鼓童」の旗が付けられていました。

GWに合わせてここで特別講演をしているようです。
では中に入ってみましょう…。

とても細い路地を抜けていくと、板壁で覆われたたくさんの住宅が、
身を寄せ合うように建っています。
ここは…
「佐渡金山繁栄期の江戸寛文期(1661~1678)に回船業の集落として発展した「千石船と船大工の里」。
入り江の狭い地形に家屋が密集する町並みは、独自の板壁の連続で、
石畳の露路も当時の面影をそのまま残しており町並み自体が貴重な存在です。
伝統的な建造物は主屋、納屋、土蔵など106棟を数えほぼ全てが総二階造り。
現在、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されており、
民家2棟が修復・公開(有料)されている全国でもユニークな存在です。」だそうな。

確かに、他の地域にはない独特な風景を呈しています。
特にユニークなのはこの「三角形」の家。狭い土地を有効利用する知恵か。舟のような外観です。

どこかから、太鼓の音色が聞こえてきますね。

ちょうど近くの宿根木公会堂で鼓童の公演が行われており、
外では「見習い」?の人たちが客寄せの太鼓を叩いておりました。

みなきびきびした動きの青年たちでした。
さすが、合宿生活をしてまで太鼓に打ち込む根性の持ち主ですな。


集落内には結構な寺などもあり、
一回りでちょっとした散歩気分が味わえます。

こんな辻もあります。
集落内の井戸です。

右手に、高台に続く石段がありますが、
長年の使用ですり減って、中央がへこんでいます。

これも「歴史」のなせる技でしょうか。
この石段をたどっていくと、上の駐車場へ出られるのです。

上の方の広い駐車場には、このような大きな郵便局があります。

この建物自体が古いものなのかどうかは知りませんが、
ちゃんと村落内の住居と同じような技法で建てられてあるのにはびっくりです。
ここまで登ってから、もう一度石段を下って戻りました。
細い辻をのんびり散歩しました。
せっかくなので、デジカメのセピア色モードでも一枚撮ってみました(笑)。

なんだかいつの時代の写真なのか分からなくなるような感じですね。
本当に面白い集落でした。
そんなこんなで遊んでいるうちに夕方になり、そろそろ宿に向かおうかという時間になったのでした。
最後に、別の石段で高台まで登り、海を望んで集落全体を写真に収めておきました。
以前HPで見つけた写真とほぼ同じ場所ではないかと思います。

素晴らしい景色でした。雨の予報がいい方に外れ、
充実した時間が過ごせました。

では、今日の宿に向かいましょうか。

大きな屋根の古い民家を改装した宿です。
部屋数等を考えてみましたが、どうも7組しか宿泊できなそうです。
日にちが5・6だったので良かったのでしょうが、
ハイ・シーズンには取れなそうな宿ですね!!

午後5時過ぎにチェックインを済ませると、
近くにある「同系列の温泉」の無料券をもらえました。
こうなりゃ、温泉のハシゴしかありませんな!

さっそく、荷物を置いてからバイクにまたがって出発です!!
昼間来た道を数分戻る感じで進むと、道の右手に温泉施設が見えてきました。

小木漁港を見下ろす高台にあるので、その名も「おぎの湯」というのでしょう。

さっそくお湯をいただきまする。

昼間立ち寄った「潟上温泉」はしょっぱい系のお湯でしたが、
ここのお湯は同じく「お肌さらさら」ながらもしょっぱくありません。
同じ佐渡でも、湧く場所によって泉質が大きく異なるのですね。
とても興味深かったです。

大浴場の窓からは、小木漁港のひなびた姿が見えて、
いやがうえにも旅情をかきたてられます。

6時過ぎまでのんびり湯につかりバイク旅の疲れも十分癒されました。

さて、宿に戻ると他のグループはもう夕食がスタートしておりました。

我々は食堂?のすぐわきに部屋をあてがわれたので、すぐに食事にありつくことができました。

今夜のメニューの数々をごらんあれ。
煮物・イカ・手づくり豆腐
カニ一人に一匹!
メバルの煮付け
おつくりはタイにアジに甘エビに・・・etc!!

そして、美味いコメとみそ汁という、
まさに
「佐渡の黄金コース」ですな!

※米はあまりに美味いので、次の日、土産に買いました(笑)
 棚田でつくった、今では貴重な古いタイプのコシヒカリだそうな。
 もう、艶ともちもち感がたまりませんでした。

じっくり時間をかけて、すべて完食!!

こういう宿では、ついつい飲みすぎて料理を残してしまうこともあるのですが、今回はお酒を控えめにして料理を堪能いたしました。

食べ終わった時刻もまだ9時前。

しかし、ほろ酔い気分に負けてうつらうつらしているうちに、
熟睡してしまいました…10時までもたなんだ。

窓の外からは、田植えの済んだ田んぼで鳴くカエルの合唱が心地よく響いていました。
お休みなさい…。

翌日は
朝6時ごろに起床。
ぐっすり眠ったおかげですっきり目覚めました。
せっかくなので、宿の周囲の散歩に出かけました。

すぐ裏手にある「幸福地蔵」まで。高さ17mの巨大なコンクリート製の地蔵です。たぶん、バブルの時期に立てられたのだと思いますが、
時代から取り残されてしまったさびしさまで感じます。両手を合わせたところに大きなスズメバチの巣まで付いてます。
とにかく、旅の無事を祈っておきました。

そこから西の方角に歩くと、教育委員会を立てた「遺跡」の看板が。
山道を少し登ると、そこに縄文時代の土器が見つかったという岩窟あり。

今では中に無数の石仏などが祭られており、地域の「聖地」みたいになっているのでしょう。

このころ、にわかに雲が出てきて、小雨が降り出しました。
慌てて宿に向かいましたが、
これは今日はレインスタートでしょうか…。

7時30分より朝食。
白いご飯にのり、鮭に卵、納豆という、基本中の基本のパターンですが、なにしろご飯が美味いこと美味いこと。
私、朝から4杯喰わしていただきました(笑)。

さあ、腹も一杯になったところで、出発です。

さっきまでの雨も上がり、とりあえずカッパなしでのスタートでした。


8時30分、お世話になった宿を離れ、すぐ近くの小木港へ。

ちょっと時間が早いのですが、
もしやっていたら例の「たらい舟」に乗ってみたいなと(爆)。
見れば、たらい舟のおねえさま達が桟橋にスタンバイし始めたところ。これはもう乗るしかないと!

バイクを桟橋ちかくにとめて、チケットを購入。
本日一番目のお客となりました。


カメラを桟橋の係りの方に預け、恐る恐る乗りこみますと、ちゃんとサービスで写真を撮ってくれるのですね。

パチリ!

この後、この港の中を一周、ぐるっと回ってもらいました。

途中で、すっきん氏と私で交代で漕いでみましたが、
なかなかまっすぐ進むものではありませぬ。

しかし、コツがわかって少しだけ、前進させることができました。
おねえさまいわく、
「これならたらい舟の免許証をもらえるかもしんねえね~」
そうですか。もらっておきますよ!

15分程度でぐるっと回り終え、桟橋に戻りました。
すると、こんなカードを手渡されました。

「たらい舟免許」合格証だそうな(爆)。
せっかくなので、ちゃんと免許も貰っておきました。今度から、私の正式な肩書は「たらい舟操縦士 第17170号 oyoyo」です(笑)。

すっかりたらい舟を満喫し、再びバイクにまたがり、佐渡の南海岸線に沿って両津港を目指します。

この海岸線には大きな港も町もなく、延々と漁村の風景が続きます。

途中で雨雲に追いつかれ、雨がぱらついてきました。慌てて路肩に止まり、カッパを着こみ、荷物にレインカバーをかぶせました。

雷まで鳴りだし、これは大変だと思いながらも、ひたすら走ることしばらくのちに、この「風島弁天」に付きました。

穏やかな海岸線は海もきれいで、雨も忘れて記念撮影!
ここまでくれば、両津もすぐ目の前です。

あっという間のライディングでしたが、両津港に到着。

時間が少しあったので、
両津の街ですっきん氏の酔い止めの薬を「お守り」代わりに購入し、
通りすがりのコーヒーショップでくつろぎタイム。

コーヒーとトーストのセットでしたが、
値段の割にとてもパンがおいしくて

※しかもすっきん氏と「佐渡は美人が多い」と話題になるくらい、ちょっときれいなママさん付き。お得感ばっちりでした。

港に戻り、お土産コーナーで最後の買い物タイム。
お菓子に切手にタオルに・・・バイクに積載できうる限りのお土産を購入。

外に出ると、まさに「豪雨」の様相。ま、このあとはフェリーですから、どうにでもなれ、です。

さあ、12時。いよいよ佐渡を離れる時間です。帰りはバイクから先に乗ります。

今回もバイクは4台のみ。
今年のGWは天気が悪かったせいもあるのか、思ったより少ないんですね…。

思いのほか帰りのフェリーは揺れずに、
すっきん氏もまったく酔わずに済みました。

しかし、連休帰りの人たちで、船内はとても混んでいました。
バイクと車は先に乗せてもらえるので場所の確保は大丈夫でしたが。

予定通りの時刻午後3時前に新潟港に到着。
通帰り道用にガソリンを満タンにし、
沿道にあったラーメン店で遅い昼食をとり、

その後は高速道に乗って塩沢石打までノンストップで走りました。

新潟についてからは雨も止み、車も少なく快適なライディング。

上州に到着したのは午後7時。ほぼ予定通りに付きました。

今回の旅で行けなかった大佐渡方面は、また次の機会に残しておきます。
一気に回ってしまうのがもったいなくらい、
魅力たっぷりの島、それが佐渡でした。

ぜひ、こんどは家族もつれてこられたらいいなと思いました。


さあ、次のツーリングはいつかな?

我が相棒ボニーよ、次回もしっかり頼むぞよ!(終)