45R4983「"Please Please Me/Ask Me Why」

Release:Janually 11th,1963

Matrix No.:7XCE 17217-1N/7XCE 17218-1N


Stamper/Mother No.:
M(8)/1 M(8)/2

Tax Code:MPT
Sleeve:Beachcolor Sleeve

Stamper/Mother No.
RL(28)/1 GA(13)/3
Tax Code:MPT
Sleeve: Beachcolor Sleeve

レッドパーロフォンの「PPM」はたまたま2枚持っているが、1月の末ごろにはブラック/シルバーのレーベルに交換されてしまうので、期間的にはかなり短い期間だけプレスされたものだと思う。なかなか出てこないし、出てくれば高いという厄介者である。
このビーチカラー/スリーブは保存状態もなかなか良いのでお気に入りである。しかし、右上の「レコード番号」を書くスペースに、このレコとは全く関係ない「4421」という番号が…もしこれがレコ番だとすると、1958年発売のパーロフォン、
ジェレミー・ルボックのシングル、「レモン・ツイスト/トゥナイト」というレコが入っていたことになる(笑)。ジェレミールボックだとすると、イージーリスニング系かも。レモンツイスト・・・どんな曲だったのだろう?
Stamper/Mother No,:
AR(32)/2 RT(29)/1
Tax Code:MPT
Sleeve:Green Sleeve A-type

こっちはその1月末以降に売られたシングルである。
マザー/スタンパーのナンバーを見てもそう差がないことから、レッドの末期と
かなり近い時期にプレスされたのではないかと思う。

A面曲「PleasePleaseMe」の聴きどころといえば、皆さんはどこを思い起こすだろうか。私は絶対にあそこである。
…Aメロが終わってサビに入る前の、ブレイク、そしてギターの
「ミミ・ミミ・シシ」である(笑)。
あの音色、何度聞いても飽きがこない。間違いなくジョージが弾いているだろうが、デュオ・ジェットなのか、それともJ160Eのアンプ通しなのか判然としない。やや深みのある音なので、160Eなのかも。それにしても素晴らしい編曲だ。
 バンドをやっている方なら分かると思うが、1枚目の「LoveMeDo」も、この「PleasePleaseMe」も、
生演奏するのはなかなか難しいのだ。初期曲だから簡単だろうというのは大ウソ。さらに「PPM」は、「LoveMeDo」よりも難しいと思ふ。
 「Love~」では、さびのハーモニカをジョンが吹くので、ポールが急きょヴォーカルになったという嘘くさいうわさがあるが、もしそうだとすると、4人での生演奏での再現を狙ったことになる。しかし、だとすると、数カ月後のこの2枚目のシングルですでに
4人バンドでの生演奏を無視したアレンジをしているのはどうしてだ?
 まず、イントロでジョンがハーモニカを吹いたら、リズムギターを弾く人間が足りない。ジョージはハーモニカと同じフレーズをオクターブ奏法でギターで弾いている。この時点でもう再現は無理である。エンディングでも、歌とハーモニカを同時使用してしまっているので、もはや4人ではあの響きを再現するのは不可能。この時点で、
「レコードとライブは別モノじゃい!!」と割り切ったのだと思う。だから、あのLP「PleasePleaseMe」録音時はもっと大胆なアレンジ/多重録音を使う気にもなったのだろう。そう考えると、やはり、「LoveMeDo」でハーモニカが理由でヴォーカル・チェンジした、という説がより怪しく思えてくるではないか…。私はあくまでも「あの部分はポールが自分で考えたフレーズだったのでは?」と思っている。

B面曲「Ask Me Why」…個人的にはこっちの方が名曲だと思う。
歌詞の韻の踏み方が絶妙である。
~Youと~True、~Knowと~Show、~Mineと~Time、~Cryと~why、BelieveとConceive…完璧である。
そして、曲のコード進行もとてもナチュラルで、しかもしゃれている。
PPMがEの一点張りみたいなのに対し、こっちはエンディングまでマイナーにオーギュメントにメジャー7に…凝りに凝っている。
それにしても、A/B面を両方とも
Eメジャーの曲で揃えたことはすごいことで
これが後にアルバムに収録されて曲順が逆に並んだときに絶妙な「統一感」を出したことが、すでに「ビートル・マジック」の始まりだったとしか思えないのであった・・・。