中年期T 「ヘフナー20/40Aniv.を買う」の巻
キャバーンベースを買い、その細かな点を見ていくにつれ、
もともと持っていた谷口楽器の500/1がオリジナルとは異なることに気付き始めた。
(その相違点は前述したよ。)
それとともに「オリジナルと同じ仕様のモデルが欲しい!」と思うようになるのは、
これはもう病状がかなり進行している証拠である。
そんな折、(1995年)、 雑誌で「ポール・マッカートニーの2本目のヘフナーとほぼ同様の仕様の楽器が発売されている」ことを知る。
こいつの名前は「20/40 Aniversaly」という。
なんでも、イギリスでヘフナーやビートルズ関連ギターを商売している「ミュージック・グラウンド」という店の20周年記念と、ヘフナー・ベースの基本設計が完成してから40周年というのを祝う限定モデルらしい。
(2年連続で限定モデル出すなんて、人の足元を見ているとしか言いようがない!!)
※その後、ミュージックグラウンドの経営者は盗んだギターを売りさばいたりした詐欺罪などで訴えられた。
小さいエスカッション、大きいピックガード、
細いコントロールパネルが私のヘフナー1号とは違うのは当然だが、
一番大切な事は「ネックが2ピース構造」(つまり、2本の木材を貼り合わせて、1本のネックにしてある)であることだ。
わたしの1号機は5ピース構造で、真中に色の若干濃い木材が挟まっている。
しかし、写真集のポールのヘフナーにはその筋はない。この違いはルックス上大きな差である。
(とはいっても弾いている自分にしか見えないのだが…この辺が病気たる所以である。)
近くの店にはなさそうなので、その本に広告を出していた東京の某有名店に電話をした。
すると、「在庫が何本かあり、木目によって値段も違う(!)ので、見に来て欲しい。」
とのこと。
「こちとら木目などに興味はない。弾ければいいのである」
というと、「適当に見繕って送ります。」てなことで、ヘフナー3号機を購入することになった。
届いてみると、確かに1号機とは雲泥の差である。
すっきりした細いコントロールパネル。
そしてやや色味が黄色っぽいピックガード。
塗装も、1号機は濃いサンバーストだったがこちらは本物っぽい薄めのブラウン・サンバーストだ。
ひと目見た瞬間に「これだ!」と思ってしまった。
たちまちヘフナー1号機は「屋外コンサート用」に格下げされ、しばらく両方を使っていたが、
保有しているうちにさびていく姿がかわいそうになり、「使ってくれる人の元へ…」と、売却した。
この20/40君、元々はピックガードに専用のマークなどが入っていたようだが、
私たちはそんなものは求めていない。もちろん私のには、保証書は付いていたがマークは付いていなかった。
シリアルbヘ119。当初、限定は500本だったらしいが、
その後、普通に売られ始めたV’62というモデルと同じなのではないか?といまだに釈然としない。まあ、違いは限定の証明書があるかないかの違いかもしれない。
2005年1月19日、東京のM氏に嫁入りいたしました。
末永く大切にされることをお祈り申し上げまする・・・。