1994年8月。1回目の渡英・・・

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1994年8月。1回目の渡英・・・


 宿泊は、元大学の学生寮と思しきB&B。わたしには屋根裏部屋があてがわれた。同じ値段なのに待遇が違うとはこれいかに。日頃の行いの悪いせいであろう。翌8月14日、とても有名な横断歩道を見に出かけた。そう、「AbbeyRoad」の横断歩道である。よくココを横切りながら記念撮影、といった話を耳にするのだが、ここは結構交通量の多い交差点に近く、そんなことをするのは危険極まりないのだ。しかたなく、このように遠慮がちに斜めからの映像を撮るに至ったしだいである。この後、この通りを直進して左手にあるポールマッカートニーの家も見にいった。もちろん本人はもはやスコットランドの住人であるので、ココにはいなかったが。 


これがかの有名な「ABBEYROAD」スタジオの入り口である。もちろんわたしのような一般庶民には中に入る余地はないのだが、あの有名な入り口の看板を見られただけでも感動物である。
 わたしがここを訪れる30年前の1964年8月14日にはこのスタジオで「アイム・ア・ルーザー」「ベイビーズ・イン・ブラック」「ミスター・ムーンライト」が録音されたのだ。歴史の重さを認識せずにはいられない。
 さて、このあたりの散策に一番近い駅は「セント・ジョンズ・ウッド」という駅である。この駅の売店ではあの有名なアビー・ロードの道路標識をデザインしたTシャツを販売しており、わたしたちはお土産にそれをやたらと買い込んだ。後でそのTシャツを着た写真もお見せすることになるかもしれない。

 マダム・タッソーのろう人形館は有名であるが、その別館みたいなのが存在する。そこは、ロックアーティストばかりを集めたろう人形館である。「サージェント・ペッパー」の衣装を着たビートルズのロボットが、曲に合わせて歌い踊ると言った趣向である。ま、子供だましと言ってしまえばお終いだが、ロックの歴史を50年代から辿ってくれる展示に、結構見入っていたわたしたちであった。
 内部の通路には、色々なアーティストのサイン入りのLPジャケが。中にはサイモン&ガーファンクルや、もちろんお約束のビートルズのものもあった(が、どう考えても筆跡がにせものっぽかった)。
 
 下の写真は、マンチェスター・スクエアにあったEMIの本社ビルである。近年、取り壊しの憂き目に遭ったようであるが、なぜこの老朽化したビルが大切かと言うと、写真中央に見える手すりの部分にある。
 この手すりは、あの有名なビートルズのデビュー・アルバムであり、たった一日で録音を終えたという伝説の「プリーズ・プリーズ・ミー」のジャケ写真を撮影した手すりだからである。
 どうも取り壊されてもこの手すりだけは、文化遺産として保存されたらしい。そんなものにも文化的価値を見いだすのは、発想がいかにもイギリス人らしいと思ふ。