中年期U 「リッケンバッカー325を買う」の巻
1996年。この年にさらにもう一本のギターを入手することになる。
それは仕事の帰り道。
日にちはバレンタインデーだったので2月14日だ。
ふと楽器屋に寄ったのが運の尽きというものだ。
その店(新○堂)のショーウインドーには、半年前ぐらいから黒いリッケンバッカー325v63が飾られていた。
この楽器はいわずと知れたジョン・レノンの使用していた楽器のリイシューである。
これは実物はジョンのためのカスタムであり、
Fホールの空いていない黒いボディーのオリジナルが、
オールドで出てくる可能性は皆無といっても良い。
(もしあれば4〜500万といったところだろうか。)
※現在、世界に1台だけ、64年に個人が注文したものが発見された!すごい!!
※その後も2013年にフェイクものが日本で売り出されたりしたが、
アメリカのお友達たちと連絡取りあって阻止した(笑)。
その店、もう店じまいしたみたい。中国人っぽい経営者だった。
であるからして、一般庶民は、欲しければリイシューを買うしかない。
以前にも欲しいと思ったことはあったが、
「使い物にならんから止めておけ」
とは、以前に買ったから人のアドバイスであった。
確かに…
異常に短いネック
変なビブラート
・・・などなど、欠点を挙げればきりがない。
しかし・・・
あのジョンがあれにこだわっていたからには何か他にないよさがあるに違いない。
そんな折、この誰も買い手のつかなそうな一本を思い出し、ふと店に寄ったのである。
店員に頼んで弾かせてもらった。うわさほどどうしようもないと言う感じではない。
もともと手の小さい私には、かえって弾きやすいくらいである。
見ると、ボディ裏にひっかき傷がある。
・・・これは値引きするに違いない。
交渉の末、数万円値引いたところで購入を決め、そのまま家に持って帰った。
シリアルbヘF7 8826。Fは6月、7は’94年製を表している。
私が買うまで1年と8ヶ月、飼い主を待っていた忠犬八公ギターである。
このギターで最も困ったのは弦である。
身近な店ではリッケンの純正の弦など注文でもしなければ売ってはいないので、
ダダリオのフラットワウンドを張っているが、これでちょうどいいようである。
「テンションが弱く、サスティンがない」
というもっぱらのうわさだが、数年間弾き込んでいるとサスティンも伸びてくる。
多分、トラス・ロッドが効いて来るからだろう。
その後、このギターにはアメリカのJeff氏が作ってくれたジョンと同じDB122というナンバーのプレートをつけ、
ブリッジもローラーブリッジに換えた。(が、弦間ピッチがおかしくなったので今はオリジナルに戻してある。)
また、ビブラートのアームもジョンがやったように曲げてみた。
あれは落としたりした位では曲がらないものだ。
きっと何か理由があって意図的に曲げたに違いない。てこの原理で曲げたのだが、非常に力が必要だった…。