2013年5月「Golden Week In 福井ツーリング」の巻

半年経ってしまってこれからUpというのもなんだが…(笑)
毎年恒例のゴールデンウィーク・ツーリング、今年は福井県に決めた。
スッキン氏が「永平寺を見てみたい」という希望を持ていたからである。
昔、車で行ったことはあるが、私にとってもバイクでは未知の世界。
ということで、宿を福井県にとり、
片道600キロ越えのロングツーリングに出発したのである。

渋滞の影響を考え、信越道ではなく関越経由で北陸道に入ることに。この方がちょっと遠回りだが、渋滞はほぼないので時間が読めるのだ。
とはいえ、片道500キロを超える長丁場、午前6時前に出発したものの、永平寺に着くころにはちょうど昼頃に。
事前に調べておいた蕎麦屋は長蛇の列ができており断念。それで近くのチェーン店的なところ
「小川家」で、名物のそばととんかつを食う。

 こんな感じのセットで。十分美味かった(笑)。
贅沢はせぬともよいのだ。
 時間もないので、さっそく永平寺に参拝。

 現在でも、修行する若い僧侶がたくさん住んでいるという、 
観光地と呼んではいけないような神聖なる場所である。
 道元が開山した、曹洞宗の総本山である。中国で仏教を学んだ道元が、京都での布教を比叡山川に迫害され、それを逃れて信者のいるここ福井に寺を作ったのだそうな。
 その後は衰退もしたが、現在ではこのように立派に復興している。建物自体は火災で失われたらしく、みな近世以降の新しい建物である。

 
観光地ではないので、まずは寺の説明を大広間でしっかりと聞く。そして合掌。その後は順路にしたがって境内を参詣していく。
 さすがゴールデンウィークとあって、中にも人が多い。せっかくの寺なのに、
行列に並んで気持ちが乱れてはいけないと思い(笑)、なるべくすいているところだけを見ていこうと決意。でも、しっかりと本堂は拝みましたよ(笑)。

 境内の一角に腰をおろし、
 新緑に彩られた景色を眺めてみる。
 
日頃、ろくでもないことに心を乱され、
落ち着きのない暮らしをしている自分にとっては、
この景色だけでも一服の清涼剤である。

 さて、お守りも買い、屋根瓦吹き替えの奉納もして、
 次の目的地に向かってバイクに戻るとしよう。

 永平寺の隣に、
 大野という古い街並みの残る場所があるらしい。
 ちょっと足を延ばせば着くというので、行ってみることに。
 途中、水田の斜面に芝桜が一面に咲いている場面に出くわし、小休止しながら写真をパチリ。

さて、大野についてみると、
さほど大きな町でもないし、
今だに観光化はされていないという感じ。
昨年の夏に行った「古川」のイメージがあるので、
なんだかちょっと拍子抜けか。
でも、町をそぞろ歩くと、寺の多さに驚いたり、
大正・昭和のにおいを感じる建物に出会ったり。

で、最終的には、
きんつばと抹茶でおやつを食う(爆)。

 さて、大野を後にして、次の目的地に向かう。
 昔、朝倉氏が住んでいた一乗谷の遺跡である。
 織田信長に攻められて町全体が灰燼に帰し、その後地中に遺跡が埋まっていたものを、
 発掘しながら復元している場所で、歴史好きなスッキンにはおいしい場所である。
 …がしかし、駐車場に着くころに雨が降り出す…。
 この雨の中、遮るもののない遺跡の中を歩き回ることは困難と見た。
 しかも、
 宿までの距離を考えると、結構時間がないことに改めて気づく私たち。
 ここは、あきらめて宿のある若狭湾を目指そうと決意。
 雨対策をしてバイクに乗り、高速に再び乗ることに。

 しばらく走ると雨がやみ、濡れたウェアも一気にかわいて快適走行。
 宿の場所がわかりづらいということで、
 女将と電話連絡取りながらの走行(笑)。
 ちょっと道に迷ったりもしながら、やっとこんな風景に。
 入り組んだ湾の景色は、ちょっと幻想的ともいえる。
 静かな風景に、時間も忘れてしばし見入る。

 さて、小さな峠を越えて左手に湾を望む道を下ると、
 そのつきあたりが今夜の宿である。
 時間も夕食ぎりぎり。危なかった。
 出迎えの女将にわびながらも海を振り返ると、
ちょうど海に沈む夕日が見えた。
 一日走った疲れを忘れさせるような景色であった…。

 
 

 


 宿に着いたのが遅かったため、風呂の前に飯に。

 地物の刺身や揚げ物、野菜のてんぷら、
 みなとてもうまくて、あっという間に完食。
 いやあ、この宿の食事は本当に美味かった!また行きたい。
 ※が、いかんせん遠い(爆)。

 風呂に入ると、長距離走行の疲れか、あっという間に寝てしまった。



 翌朝、朝風呂にしっかりと入り、
 海岸線をちょっと散歩。
 湾の中だけに波も穏やかで、近くには小さな漁港も見える。
 まるで時間が止まったような感覚である。

 朝食はこんな感じ。
 これまたうまかった。
 湯豆腐・各種漬物・茶碗蒸し・ひもの・そしてごはん。
 旅先で美味いものに出会うとテンションがあがる。これはとても大切。
 なぜなら、
今日は同じ距離を疲れた体で帰るのだから(爆)。

 さっそく身支度を整え、出発。
 ※この時点で、昨日よりも3時間以上遅れて動いていることに、気づかなかった(笑)

 まずは三方五湖を見学。
 リフトで山上に上がると、
 小さな湖が散在する景色が見える。
   山上には、
 南京錠がたくさんつけられた場所がある。
 例の、「二人の永遠の愛」を誓ってつけて、
 カギを放り投げるというやつだろう。
 今見るとこれがばかばかしく見えてしまうのは、
 もはや私が青春を通り過ぎたからなのか、
 それとも
永遠の愛を誓う行為自体がばかばかしいからなのか、
 それはさておき、我々には関係ないので先を急ぐ(笑)。

 山を下り、若狭湾沿いを北上し、気比の松原を目指す。
 海辺の景色は大変素晴らしく、バイクで走るには最高の道。
 途中、写真を撮ることも忘れて一気に走ってしまうほど、快適なワインディングであった。
 気比の松原は、とても大きな松林で、
 入ってみると、市民のハイキング(砂浜で釣りしながら弁当を食うのがこの地のトレンドらしい)の場になっていた。

 近くには、
 あの松尾芭蕉も立ち寄ったという気比大社があるので、
 旅の安全を祈って参拝。
 なかなかの大きさの神社で、歴史を感じさせてくれた。
 
 その後、高速に乗り、
 一気に北上を開始。
 歴史好きなスッキン氏、
 「福井城跡を観たい」というので、
 インターを降りて市内へ。
 福井城跡は現在、
 県庁と県警本部が陣取っており、
 中を見ることはできなかったが、
 周囲の石垣の立派な姿を見ることができて満足。
 ちょうど時間が昼になったので、
 何か食おうということで周辺を検索。
 ちょっとよさげな店の情報を発見し、
 福井の町中に移動。
 みつけたのは「Coccot(ここっと?)」という創作料理の店である。

 こじゃれた店内で食したのは、
 この料理。
 オムライスの上に、煮込みハンバーグを載せたとえばわかるか。
 ボリューム満点である。そして、美味かった。

 ※最近ツ―リングはグルメ旅と化している。

 さらに北上して東尋坊を目指すが、
 その手前に、
 やはり古い街並みを残す三国という町があるらしい。
 古い街並みにひかれてここに寄り道する。
 






 
 昔は海運業で栄えた町なのだろう。
 今はそれほどでもないが、
 古い学校の校舎が有ったり、
 このような大店が残っている。

 せっかくなので、ここでアイスを食ったり、
「三国バーガー」
(米パン・らっきょう入りのバーガー)を食ったり。 
※ただし時間がかかりすぎ。
GWでパニックったか?

 その後、さらに北上して東尋坊へ。
 しかし、さすが有名スポット、渋滞してる。
 我慢して列にならび、ナントカバイクを停めて有名な崖っぷちに。
 しかし…まあ、それだけ。
 昔は「おお~」とか驚きがあった気がするのだが、
今見るとそれほどの迫力もなく。
 どういう違いが起こったのかはさておき、ここの滞在時間は
ものの5分程度であった(爆)。
 
 さあ、もう時間は夕刻。
 帰りの時間が心配である。
 以前、富山から夜の関越越えを経験しているが、寒くて死にそうであった。
 出来ればそうなる前に山を通過したいと思い、頑張って走行する。
 途中で日も暮れ、防寒にカッパを着たりしながらなんとか乗り切り、
 自宅に帰還したのは午後10時過ぎ。合計1200キロを超える大冒険となった。
 今回、
「一泊ツーリングの限界距離」を経験できたのはとても良いことであった(笑)!